女性が骨粗しょう症になりやすい3つの理由
骨粗しょう症は、骨の中がスカスカな状態になり、軽い衝撃などでも骨折しやすくなる病気です。
すぐに命に関わるような病気ではありませんが、骨粗しょう症による骨折から要介護状態になるケースも少なくありません。
骨粗しょう症男性にも見られますが、特に閉経後の女性に多く、50歳以上の女性のおよそ3人に1人が骨粗しょう症にかかっていると言われています。
どうして女性は骨粗しょう症になりやすいのでしょうか。
その理由を見ていきましょう。
①加齢によるカルシウム吸収率の低下
骨にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルがどのぐらい含まれているかは「骨密度」という基準で
測られます。
女性の骨密度は成人を迎える頃にピークに達し、更年期を迎える40代半ば頃まではほぼ一定の骨密度を保っています。
ところが、50歳頃から急激に低下していきます。
この原因の一つとして、加齢にともない腸からのカルシウム吸収率が低下することが挙げられます。
カルシウムの吸収が悪くなってしまうことによって、新しく作られる骨がだんだん弱くなってしまうのです。
②閉経による女性ホルモンの減少
わたしたちの骨はコラーゲンやミネラルなどで構成されていて、古い骨の破壊と新しい骨の生成を繰り返す「骨代謝」によって常に新しい骨に生まれ変わっています。
女性ホルモンの一つ「エストロゲン」には、骨代謝の際に骨の破壊を緩やかにして、骨の生成と破壊のバランスを保つ働きがあるのです。
エストロゲンの分泌量は、更年期を迎える頃から急激に低下します。
エストロゲンが減ることで、骨が破壊されるスピードが生成のスピードを上回り、
骨がもろくなりやすいのです
③ダイエットによる栄養不足
女性が骨粗しょう症になりやすい原因の一つに「ダイエットの影響」があるのではないかと言われています。
骨の材料となるカルシウムや、その吸収を助けるビタミンDをはじめ、たんぱく質やビタミン、ミネラル類など骨を丈夫にするために欠かせない栄養素が不足すると骨密度が低下する原因となります。
女性にはダイエットをする方が多いですが、ダイエットのために摂取カロリーを減らしたり、一つの食品に偏った食事をしたりといったことが骨粗しょう症の原因となってしまうです。
特に、骨にカルシウムが蓄えられる成長期のダイエットは、将来の骨粗しょう症のリスクを
高めると言われています。
女性の病気と言えば、婦人科系の病気を思い浮かべる方が多いかと思いますが、
更年期以降の女性は骨粗しょう症にも十分に注意したいところです。
良い生活習慣や栄養摂取を心がけて、予防対策を行っていきましょう。